オステオパシーのテクニック
オステオパシーはA.T.スティルに発表されて以来、多くのオステオパスによって数々のテクニックが編み出されています
代表的なテクニックとして次のようなものがあります
直 接 法
この方法は一般的な骨格矯正の方法となっています
簡単に説明すると、骨が右に行っていれば左へ動かして正しい位置に戻し、関節の動きを正常化させるテクニックです
時として「ポキッ」と音が鳴る場合がありますが、音がしなくても関節は矯正されています
オステオパスの直接法は「高速低振幅」で行われ、他の矯正法の直接法に比べて関節の周囲組織に与えるショックは少ないものとなっています
間 接 法
この方法は直接法の反対のやり方になります
右に行っている骨を更にわずかに右に行かせ、数秒~数分待つと関節の周囲組織が緩み元の正しい位置に戻ります
直接法に比べて矯正時のショックもなく穏やかな方法です
スティル・テクニック
オステオパシーの創始者A.T.スティルが使っていたテクニックで、最初は間接法の方向に持って行き、組織の緩みが出たら今度は直接法の方向に動かします
このテクニックは長らく失伝していましたが、近年になりアメリカのヴァン・バスカークD.Oにより現代に甦りました
サザーランド・テクニック
頭蓋オステオパシーを発表したサザーランドD.Oが使っていたテクニックで、脊柱・四肢へのテクニックが含まれます
呼吸を用いたテクニックもあり、非常に合理的な感じを受けるテクニックです
ストレイン&カウンターストレイン
アメリカのローレンス.H.ジョーンズD.Oによって発見された治療法で、筋・骨格系の問題を圧痛点を探してその圧痛点が楽になる姿位を90秒間保持することで筋肉の過緊張などの問題を解放するテクニックです
頭蓋オステオパシー
A.T.スティルの弟子であったW.G.サザーランドD.Oが発見・発表したテクニックで、サザーランドD.Oは当初“側頭骨”の鱗状縫合に着目し、研究を重ね「頭蓋骨は動いている」という事を発見しました
脳脊髄液とそれを覆っている硬膜の問題が人体に多大な影響を及ぼすことを発見し、その治療法を開発しました
このテクニックは非常に難解であったため、近年になりアプレジャーD.Oが簡素化し『CST クレニオ・セイクラル・セラピー』と名付けられたテクニックも開発されました
CSTにはSER(ソマト・エモーショナル・リリース=体性感情解放法)というテクニックもあり、これは肉体的・精神的なトラウマが人体に影響を及ぼしている場合、それらを開放するテクニックです
内臓マニピュレーション
フランスのジャン・ピエール・バラルD.Oによって発表されたテクニックで、内臓の機能(内臓本来の固有の動きなど)の異常を調整することで身体の問題を開放するテクニックです
バラルD.Oのテクニックは日々進化し続けており、内臓の治療だけでなく頭蓋や精神・血管などへのアプローチも開発されています
フルフォード・テクニック
アメリカのロバート・フルフォードD.Oが開発し使っていた“パーカッション バイブレーター(ハンマー)”を用いたテクニックです
フルフォードD.Oはアンドリュー・ワイル著「癒やす心、治る力」でワイル氏に絶賛され紹介されたオステオパスです
「いのちの輝き」という本では、自らの治療スタンス・足跡や生命エネルギーについて語っています
パーカッション・バイブレーターは、生命エネルギーに働きかけ肉体的・感情的な問題を開放します
当初、フルフォードD.Oはこの効果に大変驚き『頭をハンマーで叩かれた程の衝撃(感銘)を受けた』ということで“パーカッション・ハンマー”と呼んでいました
しかし、後にこのパーカッサーの波動は生命エネルギーに通じるものだということで“パーカッション・バイブレーター”という名称に変えました
小さな子供さんも安心して施術を受けられます